RAID(レイド)とは!データを高速転送と保全できる仕組み

RAID(レイド)

RAID(レイド)とは

Redundant Arrays of Independent Disks」の略字
(リダンダント・アレイ・オブ・インエクスペンシブ・ディスクズ)

複数のハードディスクを組み合わせて
ひとつのドライブのように認識・表示させる技術です。


要するに、複数のハードディスクを利用することで、
仮想的に1つのドライブであるようにPCに認識させる技術

メリットは、データの安全性(信頼性の向上)や、
アクセス処理の向上を目的としたシステムを構築することが出来る

その「RAID」は耐障害性や高速化の向上などの実現させる機能を、
「RAID 0からRAID 6まで」7種類の構成に分類されております。


RAID導入の目的「処理速度の向上」「保全性の確保」


大量のデータアクセスが予想されるレンタルサーバー事業者では、高速のデータ転送が要求され、1台のハードディスクのデータ転送速度には限界があります


また、ハードディスクは、故障が起こりやすい精密なパーツなので、
1台のハードディスクに大量のデータを管理する事は危険が伴います


レンタルサーバーを借りる上で、
重視しなければならないポイントの一つに、データの安全性が上げられます。


レンタルサーバーを借りる事によって、
サーバー上には、多くの重要なデータが蓄積されていきます


場合によっては「顧客データ」「各種の個人情報」など、
重要性の高いデータも取扱う場合もあるでしょう


そういったデータを高速に読み書き可能で、
万が一に災害や故障などのトラブルがあった場合でも、データを保全できる仕組みを


レンタルサーバー事業者では、代表的な「RAID」を採用しているケースが多く
「処理速度の向上」「保全性の確保」を目的として導入されている


RAIDは、同時に2つ以上のディスクにデータを書き込みますが、バックアップではありません。但し「RAID構成+バックアップ」で、よりサービスの安全性を高めるレンタルサーバーも多いです



最近のレンタルサーバーでは、「RAID」が標準装備!

RAIDの搭載のメリット




導入されやすいRAID構成

RAID0(ストライピング)

複数のハードディスクを組み合わせて一つのストレージとして扱う仕組み
特徴:読み書き処理速度が上がるが耐障害性は全く無い

RAID0

2台以上のディスクを分割して同時に書き込み処理
複数のディスクに対して、同時に並行的に実行することでアクセス速度を高速化

データ領域を複数台での分散により、
データアクセス速度を高速化しデータの取り扱いをスムーズに行えます

但し「RAID 0」では、ハードディスクのアクセス速度の向上が目的で、
データの保全性の確保ではありませんので、

1台でも故障が発生してしまうと、全てのデータが読み出せなくなります
ですので、HDDの台数が多いと処理速度が速い反面、故障率も上がってしまう!

RAID1(ミラーリング)

同一内容を常時2つのディスクに書き込む技法
耐障害性に優れているが、利用できるディスク容量が50%以下になる

RAID1

同一のデータを常にコピーして、
2台のハードディスクに書き込みすることで耐障害性を高めた構成

1台のハードディスクに障害が発生しても、他のハードディスクでデータ処理が出来る為、システムは稼働し続けるながらトラブルの復旧を迅速に行います

但し、両方に同じデータを書き込むことになるので、
同時に2つのディスクに、障害が発生した場合には動作不能となります

RAID5(パリティ付きストライピング)
「RAID0」と同様に保存、更にパリティを生成してディスクに書き込む仕組み
特徴:読み書きの処理速度も速く耐障害性にも優れている

RAID5

「RAID 0」と同様に、
データを複数(3台以上)のハードディスクに分散して書き込み処理

同時に「パリティ」と呼ばれる冗長コード( データを修復する為のコード)が
全ディスクに生成されて書き込まれので、耐障害性を高めた構成になる

これにより、ハードディスクの構成うち、1台に障害が発生しても、
残りのデータとパリティを元に欠損したデータを算出、完全な状態を生成する

但し、HDD構成のうち2台以上に障害が発生した場合には
動作不能となり、データの再生・修復も不可能となります

また、3台以上のHDDが必要な為、導入コストが若干高くなります

RAID10(ミラーリング+ストライピング)

「RAID 1」と「RAID 0」を組み合わせた構成です
特徴:読み書きの処理速度も速く耐障害性にも優れている

RAID10

「RAID0」の特徴である、HDD大容量、データアクセス速度を高速化と
「RAID1」の特徴である、データをコピーすることで、ディスクの障害からデータの安全性を組み合わせた構成

各HDDがそれぞれ2重化されている状態となりますので、
それぞれのミラーセットの両方のドライブが同時に壊れなければ、継続稼働可能

最低4台のHDDが必要な為、導入コストが高いとされております。

RAID50(分散パリティ+ストライピング)

「RAID5」と「RAID0」を組み合わせた構成です。
「RAID 5+0」により、 耐障害性と速度の両方を同時に高めることができる

RAID50

RAID5を複数グループ用意し、RAID0の方式によりストライピングしたもの

「RAID5」の特徴、パリティを生成し、3台以上のディスクに分散して書き込む
「RAID0」の特徴、複数のディスクに分散しているため読み込み性能が高速化

同一のRAID 5のセットで1台のHDDが故障してもデータ修復が可能だが
2台のHDDが同時に故障するとデータが復旧できなくなる

ハードディスクの台数が増えると容量効率も上がって処理速度も速くなる
最低6台のHDDが必要な為、導入コストが高いとされております。

RAID5と比較して大容量構成時には高い信頼性を実現できます。




RAIDレベル耐障害性速度容量最小構成のDISK台数
RAID 0×2台~
RAID 1××2台
RAID 53台~
RAID 64台~
RAID 10×4台~
RAID 506台~
RAID 608台~